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Oct 15th, 2021

ファッションビジネス専門紙『繊研新聞 』に掲載されました

ファッションビジネス専門紙『繊研新聞』に弊社のインタビュー記事が掲載されました。

 

 

以下 文面

 

「従来のサプライチェーンのプロセスを一つひとつ見直して、アパレル在庫の課題を解決したい」。こう話すのは、18年創業のグッドバイブスオンリー(東京)の野田貴司CEO(最高経営責任者)。自らの苦い経験から在庫問題の解決をミッションに立ち上げた会社で、豊島やスタイレム瀧定大阪、丸井グループなどとも資本提携し、在庫の極小化を目指す新しいエコシステムの構築に奔走している。ミッション実現のための実験台として自ら四つのDtoC(メーカー直販)ブランドを運営するが、本命はアパレル小売りのDX(デジタルトランスフォーメーション)支援だ。来年はエンターテインメント要素を含んだ未来型店舗も開設する。

野田CEOは、スリーミニッツ出身で、同社がグリーへ売却された後、独立。前職で携わったブランドは、売り上げも利益も順調だったが、在庫過多に悩まされていた。「アパレルは在庫も資産に数えるが、実際は会社の価値を下げているだけ」と感じ、立ち上げた会社ではアパレルの在庫問題の解決を使命にし、サプライチェーン上での無駄なコストを一つずつ削る仕組み作りに乗り出している。

現在進んでいるのが、従来のリアルサンプルの代わりになる3Dサンプルをさらに加工した「デジタルサンプル」。メーカーなど取引先のデザイン画をもとに、社内パタンナーがサンプルを画面上で作成、さらにCGも含むモデル写真とサンプルをうまく合成させるものだ。

業界でも採用が進む3Dサンプルだが、モデルに着用させることで用途は広がる。コンテンツとしてSNS投稿やECサイトに使えるからだ。自社ブランドでは全体の約半分は、素人では見分けがつかないデジタルサンプルをSNSなどで使っている。ビームスやトウキョウベースなどにも試験提供している。

今後の実用化に向けて検証を繰り返しているのがAI(人工知能)を使った需要予測。デジタルサンプルでSNS投稿し、販売結果との相関データを蓄積、データを機械学習させ需要予測に役立てて適量生産につなげる仕組みだ。「過去のデータを機械学習させる例が多いが、それだと例えば、コロナの問題は予想できない。我々は現在進行形の自社ブランドの生データを使っている。これは強みだ」。

自社ブランドで運用を続け、AIの需要予測の活用前に1・7カ月だった在庫回転期間は、0・3カ月まで縮まった。現在の最終消化率は95%に達する。

もっとも、製品として提供できるのにはデータがまだ不足し、あと1年以上はかかるという。「その頃には数十万単位のデータが蓄積され、精度も高まっているはず。他社のブランドにはめこんで再現出来るかは慎重にみたい」と野田CEO。

来春には3Dデータを軸にしたアパレルプラットフォームが完成する。サンプルから実際の生産までを担えるプラットフォームには8月末に資本業務提携した豊島やスタイレムのほか、営業面で協力するヤギなどが参加し共同で運営する。スタイレムは既に5000品番以上の生地を独自で3Dデータ化しており、プラットフォームにも連携することになる。

野田CEOは、「在庫問題に悩むアパレルには、現段階ではメリットしかないはず。これまでのように撮影を伴わないのでカタログ通販などとも相性が良さそう」と話す。メーカーはデザイン画を渡すだけ。後はオンライン上でほとんど完結させるのが狙いで、強みになると踏む。「ラフな計算だが、在庫消化率が50%の会社の営業利益率が2・5%だとすれば、(ほぼ消化するから)5%になる」。

同社は年内にさらに3ブランドを発売する予定。初のメンズブランドのほか、あえてCGとわかるようなクリエイティブ要素を出した2ブランドという。

新時代のDX店を開設

来年3月には実店舗も開設する。「ニューノーマル時代のDX店舗」で、丸井にオープンする。3Dサンプル市場を獲得するだけでなく、川下領域での店舗展開もにらみ、大手百貨店とも交渉を進めているという。

デジタル技術を駆使したエンターテインメント性も備えた店舗になる。「これまではブランドの入れ替えでしか新味を出せなかったが、デジタル技術を使って自由に雰囲気を変えられるようにする」。例えば、昼と夜で壁の色やVMDを変えたり、マネキンの形や着用する商品も変えられる。客の体形に合わせたマネキンに、服を着させることも構想しており、「デジタルでどこまで完結できるか見てみたい」。

最低限の実サンプルは置く予定で、案内人としてのスタッフは配するが、決済はEC。離職した元有力販売員と契約して自社ブランドのオンライン接客に充てており、その仕組みを新店舗にも組み込む予定だ。

 

 

 

 

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